【ブラックバイト?】コンビニのバイトってどうなの?【バイト歴10年の元コンビニ店員】
「コンビニのバイトってブラックだっていうけど実際どうなの?」
こんな疑問に答えます。
結論からいうと、
「コンビニバイト=ブラック」という訳ではありません。
身もふたもない言い方かもしれませんが、
ブラックかどうかはあなたがコンビニの仕事を好きになれるかによりますし、
勤務する店がどんな店かにもよります。
つまりセブンだからホワイト、ファミマだからブラックだなんてことはないですし、
あなたがコンビニでの仕事に楽しさを見いだせれば非常に楽しいやりがいのある仕事になると思います。
この記事について
この記事ではコンビニ店員が具体的にどんな仕事をしているのか解説していきます。
これからコンビニでバイトしようかと思っているひとは事前に知ることで後悔しないバイト選びができると思います。
また、記事の最後に僕がコンビニで働いていて良かったことと嫌だったことをまとめています。
ぜひ最後までご覧ください。
筆者について
僕はコンビニで2店舗通算で10年間アルバイトをしていました。
基本的にコンビニのバイトがすきでした。
なるべく中立な立場で記事を書いていきますので、よろしくお願いします。
目次
コンビニバイトの主な仕事
コンビニバイトのイメージというと、
「とにかくやることが多そう」というのが一番多いかと思います。
コンビニエンス(便利な)ストア(お店)という名の通り、
コンビニには本当にたくさんのサービスが存在します。
ですが、それ以前に店員がまずやるべき仕事があります。
それらをまず紹介します。
- レジ
- 掃除
- 売り場の手直し
- 商品納品時の検品、陳列
- 商品の廃棄
- ホットスナックの製造
- 冷蔵庫、冷凍庫の温度管理
大体この辺りがコンビニ店員が毎日やっている業務です。
1.レジ
お客さんが選んだ商品を会計のためにレジに持ってきて、計算してお金をいただいて、商品をお渡しする作業です。
この時商品に付いているバーコードを読み取って金額をレジに入力していきます。
レジ横に置いてあるホットスナックやおでんなどはレジ画面にタッチパネルがついているので注文を受けた商品をタッチして計算します。
お弁当など温めが必要な商品はお客さんに「○○温めますか?」と聞いて必要に応じて温めます。付属している醤油やマヨネーズは外さないと大変なことになります。
温かい商品は他の商品と分けて入れなければなりません。
ちなみに僕はバイトを始めて間もないころに、巻きずしといなり寿司のセットを間違えて温めたことがあります(笑)
お客さんはびっくりしてましたが、笑って許してくれました。
今ならすぐ替わりを用意してお詫びするところですが、
まあ新人の特権ってやつですかね(笑)
さて、袋詰めはスーパーと違って店員がしなければなりません。
袋の大きさのチョイスなども覚える必要があります。
お金を受け取り、商品をお渡ししたらレジ終了です。
「ありがとうございます。またお越しくださいませ。」
といってお客さんを見送ります。
コンビニで一番多い業務がこのレジ作業です。
忙しい時間帯だとレジだけで一日が終わるほどです。
2.掃除
次に掃除です。
コンビニに限らず、汚いお店はお客さんに選んでもらえません。
なので、掃除はとても大事な仕事です。
床掃除
ほうきでの掃き掃除や、水を付けたモップでの拭き掃除、ダスタークロスなどを使って床を掃除します。
雨天時などは床がすごく汚れるので大変です。
商品のホコリ取り
コンビニの商品は長期間陳列されたりするものもあるのでかなりホコリがつきます。
特に出入り口付近の商品は外からの風も当たるのでけっこう汚れます。
それらを空き時間を使って毛ばたきで落としていきます。
棚清掃
商品と同様に陳列棚にもホコリが積もります。
24時間営業していることもあって棚には虫もよく落ちているので特に暖かい時期などはマメに掃除する必要があります。
トイレ掃除
トイレはいまやコンビニのサービスのひとつといっても過言ではありません。
トイレを利用したついでに買い物をされるお客さんもいます。
でももしトイレがめちゃくちゃ汚かったらもうそこのコンビニのトイレは利用しませんよね?
「客商売でトイレが汚いのは致命的」
といわれるくらいトイレは重要な場所です。
放っておくと臭いも付くのでここもコマメに掃除する必要があります。
フライヤー清掃
揚げ物を調理するフライヤーも2日に一回油の交換と、
洗浄作業をします。
食品を調理するので異物が残ったりしないように気を付けないといけません。
その他
そのほかにも、レジカウンター周りを拭いたり、
コピー機やATM周りの拭き掃除、
ゴミ箱のゴミ回収など、
店をキレイに保つために様々な場所に目を配る必要があります。
とにかく空いている時間はほぼ掃除に費やします。
3.売り場の手直し
お客さんが買い物をするといちばん手前の商品がなくなりますよね?
2列目の商品を手前に出すことを、フェイスアップや前出しといいます。
特にお客さんのピークが過ぎた後はキレイに前出ししないと売り場がぐちゃぐちゃになるので大変です。
ちなみに、缶飲料など丸い商品は顔出しといってラベルが前を向くように揃えてあげると売り場がすごくキレイになります。
売り場がキレイに整っていることは店の清潔感アップの効果もあるので暇なときは積極的に売り場に出て作業しましょう。
4.納品時の検品、陳列
コンビニにはたくさんの品目の商品があります。
お弁当やパンなどは毎日納品があります。
そのほかにも、雑誌やお菓子、飲料や冷凍食品など、
曜日によって決まった商品が入ってきます。
これをバーコードリーダーがついた端末で読み取り、納品予定数と実際の納品数を確認しながら検品して陳列していきます。
この時、商品に破損などがないかも一緒に確認しないといけません。
5.商品の廃棄
店内にある食品関係はすべて賞味期限が設定されています。
これらを店のルールにしたがって廃棄しないといけません。
廃棄漏れはクレームの原因にもなるので気を付けないといけません。
6.ホットスナックの製造
レジ横にある揚げ物や焼き鳥などの商品をつくります。
ほとんどはレンジで温めたりフライヤーで揚げるだけなので簡単です。
フライドポテトは味付けや計量が必要なので少し手間ですが、
販売できる時間が短いので置いてない店舗もあります。
7.冷蔵庫、冷凍庫の温度管理
決まった時間になると各冷蔵庫、冷凍庫の温度をチェックシートに記入していきます。
この時温度が規定値を超えていると食品の鮮度が保てなかったり、アイスが解けたりします。
温度管理の履歴が残っていないと、冷凍庫の故障などで商品がダメになった時に保険がきかないんだそうです。
まあバイトにはあまり関係ありませんが、忘れずチェックしましょう。
いかがだったでしょうか。ここまでコンビニ店員が毎日やっている仕事について解説しました。
これらはあくまで基本で、店によってもっと多いところもあるかもしれませんし、
ボリューム的に昼間出来ない店は全部夜勤任せな店もあると思うので、
実際入ってみないとわかりません。
ですが、コンビニ店員がやることが多そうに見える原因はこれらの仕事にプラスしてコンビニが提供しているサービスを店員が覚えなければならないからです。
ここからは、コンビニでのサービスについて解説していきます。
コンビニが提供している主なサービス
現在のコンビニだと大体このぐらいのサービスが提供されているかと思います。
ではひとつずつ解説していきます。
1.代行収納
代行収納というのは、本来なら電力会社や水道会社などに直接支払う料金を振り込み用紙を持参してコンビニのレジで支払うサービスのことをいいます。
公共料金だけでなくクレジットカードの利用代金や、
アーティストのファンクラブの会費の支払いなどもあります。
ちなみにコンビニで支払いが可能なのは、
振込用紙にバーコードが記載されているものに限ります。
2.宅配便やメール便の受付
宅配便はお客さんが持ち込んだ荷物の大きさ、重さを計量します。
伝票はお客さんに書いていただきますが、
外国人の方などは頼まれて書くこともあります。
伝票には、
- 元払い用(お客さんがその場で運賃を支払い)
- 着払い用(荷物を受け取った人が運賃を支払い)
- 複数口用(複数の荷物を同じ住所に送る)
- ゴルフバッグ配送用
などがあります。
1と2以外はあまり来ないのでいざ来るとかなりテンパります(笑)
4は10年間で1度だけ経験しましたがかなり焦りました。
お客さんがいい人でいつもコンビニから配送しているらしく逆に教えていただきました(笑)
メール便に関してはポストに入る大きさであれば受付できます。
ちょうどポストの投函口ぐらいの枠が置いてあるのでそれを通過できるかどうかで判断します。
メール便は伝票などもないので料金をいただいて終わりです。
両方とも現金や印鑑、免許証などの貴重品は発送できないので注意が必要です。
最近多いのはメルカリやネットオークションの発送依頼の受付です。
これは毎日といっていいほど来ますが、
手続きはすべてお客さんがやってきてくれるのでレジ処理して必要な貼り付けるものをお渡しして終わりです。
3.ネット通販商品の受け取り
Amazonや楽天で買った商品をコンビニで受け取れるサービスです。
これもお客さんが手続きは済ませて来てくれるのでレジ処理して荷物を渡して終わりです。
4.チケットの発券
ファミマだとファミポート、ローソンだとロッピーなどで映画やレジャー施設のチケットを購入できます。
お客さんが上記の機械を操作してレジに支払いをしに来るのでレジ処理後、
チケットをお渡しして終わりです。
5.コピー、ファックスのサービス
コピー機の使い方がわからないお客さんは意外と多いです。
特に免許証を両面一枚の紙にコピーしたいというお客さんが多いですね。
ファックスもコピー機を使って送ることができます。
どちらも忘れ物が非常に多いのでマメに原稿を置く場所に忘れてないか確認した方がいいです。
6.原付バイクの自賠責保険の支払い
これもめったに来ないのでなかなかレアな案件です。
ただ、お客さんがもってきたレシートのバーコードをスキャンするとレジの画面にすべて指示が出てくるのでその通りやればOK です。
7.恵方巻やクリスマスケーキなどの予約受付
これはかなりめんどくさいです(個人の感想です)。
受付する日によってお渡しできる日程が変わったり、
年賀状なんかだとはがきを持ち込みなのか、
はがきも併せて購入なのかで料金が変わったりもします。
コンビニはこういう季節もの商品を常に扱っているのでなかなか憂鬱です。
夜の時間帯だと受付はほとんどなくて受け取りが主なのでその点は夜が楽ですね。
いかがだったでしょうか。
コンビニが提供しているサービスは本当にたくさんあるので、
覚えるのはなかなか大変ではありますが、
やっていれば割と覚えられるものですよ(笑)
「コンビニで働いて良かったな」と思うこと
コンビニで働くことのメリットはいくつかあります。
これは人によって様々ですが、とにかく世の中の流れがよくわかります。
店内には常に最新号の雑誌がありますし、
新聞も一般紙、スポーツ紙合わせて毎日入荷します。
もちろん勤務中には読めませんが(読む人もいますが)、
表紙だけ見て後でネットで調べたり、勤務後に立ち読みしたり。
ゴムがかかっているような雑誌も堂々と読めます(笑)
僕は昼間は会社員をしていて夜はコンビニで働いていました。
なのでニュースはほとんど見てなかったですけど、
割と流行りものには詳しかったと思います。
むしろやめてしまった今の方が世間には疎いです(笑)
後はなんといってもお客さんからの「ありがとう」だと思います。
特にお年寄りや小さな子供さんに喜んでいただけるとすごく嬉しかったです。
たまに来るお客さんでファッション関係のお仕事をされているお客さんだと思うのですが、
モデルさんの写真に洋服の写真を合わせて、「どれが一番いいか?」を聞いてくるお客さんがいました。(この方は40代前半?ぐらいの方でした)
コピーを取った後にいろいろと聞かれていたのですが、
僕が遠くにいてもわざわざ僕を呼ぶんですよね。
ある時、
「どうしていつも僕に聞くんですか?女性のスタッフの方がお役に立てそうですけど…」
と聞いてみたんです。そしたらそのお客さんが、
「女性の服に対しての男性の意見が知りたいし、
女性スタッフは身近にたくさんいるし、
なによりお兄さんは全然嫌な顔せずに私に付き合ってくれるし、
ちゃんと考えたうえで真剣に答えてくれる。
だからいつもここでコピーしてお兄さんに意見を求めるわけ。」
僕はかなりの楽天家なので、
「あなたがいるからこの店を利用してるの」
と脳内変換しました(笑)
自分のことを頼ってお店に来てくれるお客さんがいる。
コンビニに限りませんが接客業をしていてこんなに嬉しいことはないと思います。
コンビニで働いていて嫌だったこと
いくら好きな仕事とはいえ、嫌なこともあります。
残念なことではあるんですが、これは嫌なお客さんに当たった時です。
特に理不尽な理由で怒鳴られたりすると、
怖くてしばらくレジに立てなくなります。
仕事なのでそれでも接客はしますが、胸の内はなんともざわざわしていました。
一度「マヨネーズが売り切れてる」という理由でめちゃくちゃ怒られたことがあります。
後で店長聞いたところ、そのころ東日本大震災があった直後で食料品は東北方面優先だったので入荷していなかった、のだそうです。
「マヨネーズも?」と思いましたが(笑)
おそらく発注自体出来なかったんだと思います。
もちろん品切れでお客さんにご迷惑をお掛けしたことは申し訳ないことですが、こちらに非がないようなことでも理不尽に怒ったり暴言を吐いてくるお客さんはある程度います。
人を相手にする以上仕方がないことではありますが、
これはほんとに嫌でしたし、悲しかったです。
なので自分はどこかお店で店員さんの不手際にあっても寛容であるよう心がけています。
最後に
コンビニ店員が普段どんな仕事をしているかおわかりいただけたでしょうか。
こうして改めて見てみると、「たくさんあるなあ…」と他人事のように思ってしまいます(笑)
コンビニは基本的に長い時間シフトに入るということがないので、
今日読んでいただいた内容をすべて毎日こなすということはないと思います。
ですが、あなたや他のスタッフが毎日コンビニで業務を行うことで、
24時間営業が維持され、お客さんが必要なサービスを受けることができるのです。
コンビニは「底辺の仕事だ!ブラックだ!」などといわれることがよくありますが、
お店を支えている、あるいはお客さんの役に立っているという実感を強く感じられる仕事だと思います。
どんな仕事にもいい面悪い面はあります。
出来ればそういった世間の声で判断せず、一度経験してみて欲しいです。
興味がある人はぜひ一度応募してみてください。